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生駒山地の磐座めぐり③ 岩戸神社・高御座神社の磐座

2016年01月17日 15:12

太陽が昇る高安山

古来より太陽信仰は日本各地に根ざしていたが、カワチやナニワも例外でなく、いまでも四天王寺では春と秋の彼岸の中日に日想観の法要が行われている。古代の大阪平野に暮らした人々は、生駒山地から登る太陽の位置で季節を知り、種まきや収穫の時期の目安にしていた。生駒山地にはその目印になる山がいくつか想定できるが、中でも高安山は神の山として信仰の対象になっていたのである。

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高安山の麓に岩戸神社がある。奥に見える鳥居は高御座神社だ。

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日本最初 岩谷辨財天とある。

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河内名所図絵には「崫(いはや)」と書かれており、大きな岩の上に小さな祠が描かれている。

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参道の階段を上がると、

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拝殿がある。ここからは岩の上の祠は見えない。

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下から見るとこのようになっている。
岩の穴の中に弁財天 市杵島姫大神が祀られているのだ。

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河内名所図絵に描かれていた滝はこれであろう。滝行の場所になっている。

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これは、カシミール3Dで冬至の日の出をシミュレーションしたものである。
わかりやすいように上空から見たアングルにしているが、上町台地の先端、難波宮から見るとちょうど高安山から太陽が昇ってくるのがわかる。

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高度を下げてみた。見え方がすこしリアルになる。

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住吉大社からはいつの季節に太陽が昇るか調べてみた。すると春分日に高安山から太陽が昇ることがわかる。

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ちなみに、春分日に難波宮から見ると生駒山から太陽は昇るのである。

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さて、こちらは岩戸神社の奥にある高御座神社だ。

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階段を上がると拝殿があり額束には天照大神社とある。

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後ろの岩の上に祠があるが、こちらに祀られているのは天照大神であろう。

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実はこの二社は同じ巨大な岩に祀られている。

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この大岩は、古代から磐座として信仰の対象になっていたのであろう。

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木々で覆い隠されて岩の全貌がわかりにくいが、神が宿る場所に相応しい磐座である。


(生駒山地磐座めぐり)
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