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上町台地の高低差を歩く・三光神社・旧真田山陸軍墓地

2013年02月18日 00:00

大阪アースダイバー
上町台地の高低差を歩こう!
16. 旧真田山陸軍墓地周辺

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真田山周辺の高低差地図です。
岬のように突き出た場所に三光神社があります。

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現在の地図と重ねるとこのようになる。

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北側から真田山に向かいます。

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緩やかな坂になっていますね。

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宰相山西公園。「さいしょうやま」と読みます。

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公園の南側がさらに高くなっている。

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上に行ってみましょう。

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入口に境界査定標の碑があった。ここから先は元陸軍の敷地になります。

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中に入るとすぐにたくさんの墓石が並んでいる。

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向こうに何かありますね。

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空堀地蔵尊というようです。「朝おき地蔵尊」という立派な碑が横にある。

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こちらの墓地は明治4年に作られた陸軍墓地です。

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柵で囲まれた立派な建物は納骨堂です。

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その脇に真田山旧陸軍墓地の由来が書かれた碑がありました。

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「真田山旧陸軍墓地の由来
真田山旧陸軍墓地は大阪市天王寺区玉造本町にあり、明治四年八月わが国最初の鎮台(後の陸軍第四師団)が大阪に置かれて、この地、真田山が陸軍墓地となりました。」

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「ちなみに真田山は大阪城の出丸で真田幸村が陣地を構えて、徳川の大軍を迎え撃った古戦場であります。敷地は5,359(17,685平方米)あり、墓地には西南の役以来、日清、日露及び今次第二次世界大戦に至る間における、戦没英霊の御冥福を祈念し、四千八百余柱と清国及び独逸人戦病没者十柱の墓標が建立されており、尚霊堂(納骨堂)には四万三千余柱の遺骨が奉安されてあります。」

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「戦後陸軍省廃止と共に国家が維持及び祭祀を行う事が出来なくなり、大蔵省よりの大阪府又は大阪市の宗教団体、遺族会等により、維持管理を行うべしとの通牒に基づき、財団法人大阪靖国霊場維持会が創立され、以来祭祀については靖国霊場維持会他有志多数の奉仕により行われております。」

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無縁墓もありました。

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この場所はとても貴重な歴史遺産ですね。

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墓地がある高台から下を見た所です。かなり標高が高い。

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もう一度下に下りてみた。

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まるで要塞のようにコンクリート壁が向こうの方まで続いている。

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三光神社の石段前に地蔵尊があった。

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この縁起、興味深いことが書かれている。
「現在の三光神社高台は之を姫山と称し之より北方台地を宰相山と呼べり。豊臣の家臣真田幸村この両台地を地均して真田山と称し大阪城外郭出丸となせり」

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三光神社の石段を上がっていきましょう。

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上がった所に鳥居がある。

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社殿へはさらに石段を上がる。

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三光(さんこう)神社。

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拝殿です。

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拝殿の中に赤い鎧(よろい)が。

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昔は見晴らしは良かったであろう境内。

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生駒山がよく見えたと思います。

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社殿へ上がる石段横です。

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真田幸村の像がある。

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その横に真田の抜穴跡。

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当然中には入れませんが、

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中はこのように狭い。

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この地は「摂津名所図絵」に「真田山稲荷社」として描かれています。
広い境内には建物がたくさんあったのですね。
抜け穴は描かれていませんがたぶんあの辺りではないでしょうか。

さて、
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三光神社を後にしてとても興味深い場所を見つけた。

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かなりの高低差がある坂道。

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とてもいい曲線だ。

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上から見るとこんな感じ。
いわゆるグレートな坂道です。



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【 上町台地の高低差を歩くシリーズ 】
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16. 三光神社・旧真田山陸軍墓地周辺を歩く 2013.02.18
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コメント

  1. ミナミのJIRO | URL | drRK3Q7.

    やはり、あの坂が登場しました。

    いつかは出るかと思っていましたが、やはり取り上げて下さいましたか。
    私は北側(大阪女学院側)から歩いてこの坂を南下しましたが、頂上付近からは高低差があり過ぎて長堀通りの信号機しか見えず、坂を下っていったら赤信号の前で、クルマが1台止まっていたのには驚きました。上からは全くクルマが見えない程、高低差があったのです。
    私にとっては、森之宮から茶臼山までの上町台地散歩で感動した場所の一つです。

  2. maruco | URL | pSJ6Fihk

    さすが新之介さん

    ミナミのJIROさんと同じで私もあの坂が出てくるのを心待ちにしていました
    昔、見つけた当時は坂の上から車で降りてジェットコースター気分を味わったものでした
    たまに自転車が横から飛び出してきて危ない目にも会いましたが

  3. Empizzo | URL | X/aoCwEI

    私の祖母(1902-1973)のだいぶ年上の兄がここに葬られています。
    日露戦争で亡くなったそうです。毎年夏年老いた母とこの墓地を訪れますが、
    墓石によってはほぼ形を成さないくらいに壊れているものもあります。
    一方、同じ夏の日に相当高齢の女性が墓参に来られているお姿もよく見かけます。
    ご遺族・娘様でしょうか。
    日露戦争を思う時、二百三高地の激戦に伝えられるような大激戦の中での戦死です。
    英霊となれば、やはり国が管理すべきだと思いますが、複雑なことがあるのでしょう。
    日露戦争に大敗していれば後の15年戦争も違ったものになっていたかもしれません。
    日清・日露に連勝した日本の驕り昂りがあったのでしょうか。
    行き着いたところには悲しいことばかりが待っていたことはすべてが証明しています。
    壊れた墓石、つまり「人」の命のカタチが教えるものは大きいです。
    本来英霊にもかかわらず、保持管理さえされず朽ちていく墓石。
    それらが忘れ去られる平和時代の「人心」の無体ぶり・・。
    平和を祈り、平和希求する確信をもって行動するためのモニュメントが
    軍人墓地であるような気もするのですが。
    真田山という土地の特別さも感じる私です。

    ちなみにお写真にはおさめられていませんが、
    墓地敷地内に犬を飼われていらっしゃる管理人様?の建物(住宅)があり、
    その建物も相当レトロなものと思って外から拝見しています。

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