2012年01月30日 08:00
京街道を歩く(31)
美豆・淀
御幸橋から淀城の辺りまで歩きます。

明治23年測量の地図です。
中央に美津村とありますが、美豆村の間違いではないでしょうか。

現在の地図と重ねるとこのようになる。
中央に川ができていますね。

淀川改良工事で明治35年に付け替えられた宇治川です。
川は下から木津川、宇治川、桂川です。

御幸橋を渡ります。

振り返ると男山。

木津川と宇治川を越えて、

宇治川の堤防沿いを歩きます。

ここを側道に入る。

で、水路沿いを行く。
昔の旧道は残っていないのですが、ほぼそれに近いルートを歩いています。

京街道です。この辺りは何も無い。

二又に分かれる道を真っ直ぐ行きます。

ここでちょっと寄り道。あぜ道に入っていきましょう。

あの森が気になったのです。

涼森(すずもり)神社です。

鳥居の横に美豆城跡の石碑がある。
「みまめ」ではなく「みず」と読みます。

紙が焼けて見えにくいですが、神社の西側には戦国時代に城があったそうで、明治期まで塀が残っていたのだとか。

こっちは神社の裏側のようですね。

正面に回ると石柱があった。「石清水八幡宮神領守護不入之所」とある。

こちらが涼森神社。

この地は樹木が繁茂し大変涼しかったことから涼森神社と云われるようになったのだとか。

再び京街道を歩いていきます。

浄土宗 圓通寺。

この辺りは旧美豆村地域。現在の地名は淀美豆町ですが、中世では石清水八幡宮の所領で八幡八郷のひとつ、かつては八幡と陸続きで淀より八幡と強い結びつきがある地域です。

突き当たりを右に曲がる。

京街道が盛土の上にできていることが側面からみるとよくわかります。

この細い道を曲がります。ちょっと下がる感じなのですが、【 古地図 】を見ると、昔の木津川が流れていた場所で淀大橋が架かっていた場所でもあり、それの南詰になります。

共同作業場の横を通りすぎ、

西岸寺を通り過ぎます。

再び少し上りますが、ここまでが昔の木津川です。
淀大橋の北詰になります。

上り詰めた所に淀町道路元標がある。

その斜め向かいに大きなイチョウの木があった。

袂に八大龍王辨財天が祀られていました。
それにしてもこのイチョウは凄いな。

さて、この先の小さな川を越えると

淀新町です。

この細い川は宇治川と桂川を結んでいる川で、
昔の淀城の堀の役割をしていた名残でもあります。

京街道はまっすぐ続きます。

家と家に挟まれて天満宮の鳥居があった。

奥には本殿の他に社が4つほどあった。

少し歩くと、京街道はここを「コの字」に曲がります。

2回目を曲がったところ。
昔はこのまままっすぐ行くと廣小路があり淀城でしたが、

3回目を曲がる。

その突き当たりに鳥居が見えます。

伊勢向(いせむこう)神社。

淀川両岸一覧に書かれている文章を見ると、元は淀小橋の東の浮島にあって、洪水の時も溢れなかったとある。最初の旧地図を見ると淀小橋の東側には中洲があるがその先端にあったようだ。。先ほどの古地図を見てもその場所には祠が描かれている。おそらく淀川改良工事の時にこの地に移設されたのでしょう。

さて、ふたたびまっすぐな道を進みます。

この辺りは池上町になります。

京街道はこの民家の前を曲がりますが、

その横には新しい京阪淀駅と京都競馬場が。

ちなみに旧淀駅は取り壊されていました。
より大きな地図で 新之介の京街道 を表示
(守口~京橋~高麗橋)
42.京街道を歩く・高麗橋
41.京街道を歩く・京橋
40.京街道を歩く・関目・野江
39.京街道を歩く・土居・今市・森小路
38.京街道を歩く・守口~京橋の地図
(守口~京へ)
1.京街道を歩く・守口の文禄堤
2.京街道を歩く・難宗寺・盛泉寺
3.京街道を歩く・一里塚・専教寺・正迎寺
4.京街道を歩く・八坂瓊神社・大庭七番
5.京街道を歩く・大日村
6.京街道を歩く・大庭五番・大庭二番村
7.京街道を歩く・大庭一番・佐太天神宮
8.京街道を歩く・来迎寺と松
9.京街道を歩く・仁和寺村
10.京街道を歩く・点野・茨田樋遺跡
11.京街道を歩く・太間・茨田堤の碑
12.京街道を歩く・河内名所図絵
13.京街道を歩く・木屋・鞆呂岐神社
14.京街道を歩く・出口
15.京街道を歩く・出口・光善寺
16.京街道を歩く・枚方宿
17.京街道を歩く・枚方宿・鍵屋
18.京街道を歩く・枚方宿・万年寺跡
19.京街道を歩く・淀川両岸一覧・枚方駅
20.京街道を歩く・枚方宿・岡・岡新町
21.京街道を歩く・天ノ川・磯島
22.京街道を歩く・渚の院・御殿山神社
23.京街道を歩く・三栗・阪・片埜神社
24.京街道を歩く・下島・上島・樋之上
25.京街道を歩く・樟葉
26.京街道を歩く・樟葉宮旧跡・交野天神社
27.京街道を歩く・樟葉台場跡・久修園院
28.京街道を歩く・橋本
29.京街道を歩く・橋本~御幸橋
30.京街道を歩く・石清水八幡宮
31.京街道を歩く・美豆・淀
32.京街道を歩く・淀城跡・淀納所
33.京街道を歩く・富森・横大路
34.京街道を歩く・下鳥羽・月の桂
35.京街道を歩く・鳥羽伏見の戦いと下鳥羽
36.京街道を歩く・上鳥羽
37.京街道を歩く・東寺
ポチッと、応援よろしく♪
美豆・淀
御幸橋から淀城の辺りまで歩きます。

明治23年測量の地図です。
中央に美津村とありますが、美豆村の間違いではないでしょうか。

現在の地図と重ねるとこのようになる。
中央に川ができていますね。

淀川改良工事で明治35年に付け替えられた宇治川です。
川は下から木津川、宇治川、桂川です。

御幸橋を渡ります。

振り返ると男山。

木津川と宇治川を越えて、

宇治川の堤防沿いを歩きます。

ここを側道に入る。

で、水路沿いを行く。
昔の旧道は残っていないのですが、ほぼそれに近いルートを歩いています。

京街道です。この辺りは何も無い。

二又に分かれる道を真っ直ぐ行きます。

ここでちょっと寄り道。あぜ道に入っていきましょう。

あの森が気になったのです。

涼森(すずもり)神社です。

鳥居の横に美豆城跡の石碑がある。
「みまめ」ではなく「みず」と読みます。

紙が焼けて見えにくいですが、神社の西側には戦国時代に城があったそうで、明治期まで塀が残っていたのだとか。

こっちは神社の裏側のようですね。

正面に回ると石柱があった。「石清水八幡宮神領守護不入之所」とある。

こちらが涼森神社。

この地は樹木が繁茂し大変涼しかったことから涼森神社と云われるようになったのだとか。

再び京街道を歩いていきます。

浄土宗 圓通寺。

この辺りは旧美豆村地域。現在の地名は淀美豆町ですが、中世では石清水八幡宮の所領で八幡八郷のひとつ、かつては八幡と陸続きで淀より八幡と強い結びつきがある地域です。

突き当たりを右に曲がる。

京街道が盛土の上にできていることが側面からみるとよくわかります。

この細い道を曲がります。ちょっと下がる感じなのですが、【 古地図 】を見ると、昔の木津川が流れていた場所で淀大橋が架かっていた場所でもあり、それの南詰になります。

共同作業場の横を通りすぎ、

西岸寺を通り過ぎます。

再び少し上りますが、ここまでが昔の木津川です。
淀大橋の北詰になります。

上り詰めた所に淀町道路元標がある。

その斜め向かいに大きなイチョウの木があった。

袂に八大龍王辨財天が祀られていました。
それにしてもこのイチョウは凄いな。

さて、この先の小さな川を越えると

淀新町です。

この細い川は宇治川と桂川を結んでいる川で、
昔の淀城の堀の役割をしていた名残でもあります。

京街道はまっすぐ続きます。

家と家に挟まれて天満宮の鳥居があった。

奥には本殿の他に社が4つほどあった。

少し歩くと、京街道はここを「コの字」に曲がります。

2回目を曲がったところ。
昔はこのまままっすぐ行くと廣小路があり淀城でしたが、

3回目を曲がる。

その突き当たりに鳥居が見えます。

伊勢向(いせむこう)神社。

淀川両岸一覧に書かれている文章を見ると、元は淀小橋の東の浮島にあって、洪水の時も溢れなかったとある。最初の旧地図を見ると淀小橋の東側には中洲があるがその先端にあったようだ。。先ほどの古地図を見てもその場所には祠が描かれている。おそらく淀川改良工事の時にこの地に移設されたのでしょう。

さて、ふたたびまっすぐな道を進みます。

この辺りは池上町になります。

京街道はこの民家の前を曲がりますが、

その横には新しい京阪淀駅と京都競馬場が。

ちなみに旧淀駅は取り壊されていました。
より大きな地図で 新之介の京街道 を表示
(守口~京橋~高麗橋)
42.京街道を歩く・高麗橋
41.京街道を歩く・京橋
40.京街道を歩く・関目・野江
39.京街道を歩く・土居・今市・森小路
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(守口~京へ)
1.京街道を歩く・守口の文禄堤
2.京街道を歩く・難宗寺・盛泉寺
3.京街道を歩く・一里塚・専教寺・正迎寺
4.京街道を歩く・八坂瓊神社・大庭七番
5.京街道を歩く・大日村
6.京街道を歩く・大庭五番・大庭二番村
7.京街道を歩く・大庭一番・佐太天神宮
8.京街道を歩く・来迎寺と松
9.京街道を歩く・仁和寺村
10.京街道を歩く・点野・茨田樋遺跡
11.京街道を歩く・太間・茨田堤の碑
12.京街道を歩く・河内名所図絵
13.京街道を歩く・木屋・鞆呂岐神社
14.京街道を歩く・出口
15.京街道を歩く・出口・光善寺
16.京街道を歩く・枚方宿
17.京街道を歩く・枚方宿・鍵屋
18.京街道を歩く・枚方宿・万年寺跡
19.京街道を歩く・淀川両岸一覧・枚方駅
20.京街道を歩く・枚方宿・岡・岡新町
21.京街道を歩く・天ノ川・磯島
22.京街道を歩く・渚の院・御殿山神社
23.京街道を歩く・三栗・阪・片埜神社
24.京街道を歩く・下島・上島・樋之上
25.京街道を歩く・樟葉
26.京街道を歩く・樟葉宮旧跡・交野天神社
27.京街道を歩く・樟葉台場跡・久修園院
28.京街道を歩く・橋本
29.京街道を歩く・橋本~御幸橋
30.京街道を歩く・石清水八幡宮
31.京街道を歩く・美豆・淀
32.京街道を歩く・淀城跡・淀納所
33.京街道を歩く・富森・横大路
34.京街道を歩く・下鳥羽・月の桂
35.京街道を歩く・鳥羽伏見の戦いと下鳥羽
36.京街道を歩く・上鳥羽
37.京街道を歩く・東寺
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コメント
jack77betty | URL | -
年初からNHK大河ドラマ「平家物語」がはじまったようですが、お正月に近くの図書館を覗いてみますと、それにちなんでということでしょうか、「平家物語」のコーナーができていて関連書籍が集められていました。
その中の一冊を借りてきて読んでいましたところ、偶然ですが「美豆」の地名を発見しました。平安時代ここは院御厩管領の牧場だったとのことです。下記にも掲げましたように歌にもまれるほど平安の都人士にはなじみの深い地名だったようです。
「競ぶべき草も菖蒲の駒もみな美豆の御牧にひけるなりけり」(栄華物語)
「かりてほす美豆の御牧のなつ草はしげりにけりな駒もすさめる」(夫木和歌抄)
余談ですが、近くに淀競馬場があるのもある意味因縁でしょうか。
( 2012年02月04日 07:57 )
新之介 | URL | sDz630us
jack77bettyさん
なるほど。
美豆は何もないような地域なのですが
歴史ある地域なのですね。
興味深いです。
( 2012年02月08日 01:08 [Edit] )
jyououjinn | URL | -
東街道五十七次
今、ブログで東街道五十七次の淀宿をUPしようと色々とWEBで調べているところですが、貴君の調査の詳細さや、造詣の深さに感心しているところです。又、PCにも精通されていて凄くよいブログでこれからも参考にさせて頂きます。又記事の引用やリンクもされて頂きたいと思っております。
( 2012年03月09日 15:23 )
新之介 | URL | sDz630us
jyououjinnさん
ありがとうございます!
歴史的な詳細はあまり書いていませんが
まるで昔のそこを歩いているかのような
記事になればという思いで記事にしております。
これからもどうぞよろしくお願いします。
( 2012年03月16日 11:29 [Edit] )
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