2011年05月15日 08:00
引退しても活きてる
カッコイイ! 活版印刷機!

寿印刷さんの活版印刷の資料室です。
昭和7年に設立された旧大阪電気学校舎の2階です。

一般には公開していませんが、貴重なものがいろいろ保存されている。

現在、活版印刷機を商用で動かしている印刷会社は
数えるほどしか残っていないそうです。

でも最近、再び脚光を浴びてきているようですね。
確かに文字に温かみがあって僕は好きだな。

活字は鉛のものが多いようですが、
木版のものもあるそうです。

このあたりの活字はすべて木版です。珍しいですね。

こちらの会社では教科書や参考書などの書籍印刷が多いので
「問題解析」みたいな活字があったりします。

ここは組版を作る作業台。

組みあがった版は印刷機に取り付けるために枠で固定します。

これは実際に印刷機に取り付けられた状態のもの。

この機械は約20年前に停止したものだそうですが、中を開けてみると最後に印刷した版と紙がそのまま残っていたのだそうです。

最後に作業をした職人さんが意図的に残したのかもしれません。
時がここだけ止まっている。

この活版印刷機は1階にあって、以前は何台も並んでいたそうです。
しかし、新しい印刷機が新工場に導入されるにつれ、古い印刷機は売却され、空いた空間には壁が作られ作業場に改装されていきました。

そして一番端の空間に2台だけ残された活版印刷機。機械が止まっても部屋から外に出すことができず、売却を免れたのだそうです。
で、気づきました。
そうか!この木造校舎が奇跡的に残ったのは1階に動かすことができない印刷機があったことも要因なんだ。建物にとって幸運が重なった。戦時中の空襲を免れた幸運と印刷会社が購入して大型の印刷機が入っていたため解体されなかったという幸運。様々な幸運が重なってこの校舎は現在まで残ったのかもしれない。

さて、
2階の資料室には小型の活版印刷機もありました。
丸い部分にインクをのせます。組版は縦に組み込まれ、印刷する紙はその向かいに。

ハンドルを動かすと2枚の板が押し付けられ印刷されます。開くとローラーが組版にインクを付けます。どうです。ようできた動き方でしょ。ちなみに印刷は1枚ずつです。
(連続写真をGIFアニメにしました。軽くするために色を抜いています。ご了承ください。)

一階の奥に中型の活版印刷機が残っていますが、これはかなり古いものらしく50年は経っているだろうということです。

製造は Made in Osaka の杉本鉄工所。

足回りはコンクリートで固定されている。
なのでおそらく約50年前からずっとここが定位置。
哀愁を感じるな。
ちなみに、動きます♪
とにかくカッコイイっす!
(追記)
この50年前の印刷機、動くのですが印刷するのに肝心な部分が連動せず難儀しておられます。もし古い活版印刷機を動かせる方がおられましたら、寿印刷さんの方へ連絡していただけませんでしょうか。よろしくお願い致します。
( 寿印刷・活版クラブ kappan-club@kotobuki-print.co.jp )
最後に、またまた寿印刷さんから古い写真をお借りしました。

この写真は原稿を基に活字を拾っている職人さん達です。

こちらは組版をつくる職人さん達。
この2枚の写真はおそらくプロカメラマンの写真だと思います。暗い空間なのに光がしっかり届いてる。とても貴重でいい写真だと思いました。
(関連記事)
『清風学園発祥の地に残る大阪電気学校舎』 2011.05.11
ポチッと、応援よろしく♪
カッコイイ! 活版印刷機!

寿印刷さんの活版印刷の資料室です。
昭和7年に設立された旧大阪電気学校舎の2階です。

一般には公開していませんが、貴重なものがいろいろ保存されている。

現在、活版印刷機を商用で動かしている印刷会社は
数えるほどしか残っていないそうです。

でも最近、再び脚光を浴びてきているようですね。
確かに文字に温かみがあって僕は好きだな。

活字は鉛のものが多いようですが、
木版のものもあるそうです。

このあたりの活字はすべて木版です。珍しいですね。

こちらの会社では教科書や参考書などの書籍印刷が多いので
「問題解析」みたいな活字があったりします。

ここは組版を作る作業台。

組みあがった版は印刷機に取り付けるために枠で固定します。

これは実際に印刷機に取り付けられた状態のもの。

この機械は約20年前に停止したものだそうですが、中を開けてみると最後に印刷した版と紙がそのまま残っていたのだそうです。

最後に作業をした職人さんが意図的に残したのかもしれません。
時がここだけ止まっている。

この活版印刷機は1階にあって、以前は何台も並んでいたそうです。
しかし、新しい印刷機が新工場に導入されるにつれ、古い印刷機は売却され、空いた空間には壁が作られ作業場に改装されていきました。

そして一番端の空間に2台だけ残された活版印刷機。機械が止まっても部屋から外に出すことができず、売却を免れたのだそうです。
で、気づきました。
そうか!この木造校舎が奇跡的に残ったのは1階に動かすことができない印刷機があったことも要因なんだ。建物にとって幸運が重なった。戦時中の空襲を免れた幸運と印刷会社が購入して大型の印刷機が入っていたため解体されなかったという幸運。様々な幸運が重なってこの校舎は現在まで残ったのかもしれない。

さて、
2階の資料室には小型の活版印刷機もありました。
丸い部分にインクをのせます。組版は縦に組み込まれ、印刷する紙はその向かいに。

ハンドルを動かすと2枚の板が押し付けられ印刷されます。開くとローラーが組版にインクを付けます。どうです。ようできた動き方でしょ。ちなみに印刷は1枚ずつです。
(連続写真をGIFアニメにしました。軽くするために色を抜いています。ご了承ください。)

一階の奥に中型の活版印刷機が残っていますが、これはかなり古いものらしく50年は経っているだろうということです。

製造は Made in Osaka の杉本鉄工所。

足回りはコンクリートで固定されている。
なのでおそらく約50年前からずっとここが定位置。
哀愁を感じるな。
ちなみに、動きます♪
とにかくカッコイイっす!
(追記)
この50年前の印刷機、動くのですが印刷するのに肝心な部分が連動せず難儀しておられます。もし古い活版印刷機を動かせる方がおられましたら、寿印刷さんの方へ連絡していただけませんでしょうか。よろしくお願い致します。
( 寿印刷・活版クラブ kappan-club@kotobuki-print.co.jp )
最後に、またまた寿印刷さんから古い写真をお借りしました。

この写真は原稿を基に活字を拾っている職人さん達です。

こちらは組版をつくる職人さん達。
この2枚の写真はおそらくプロカメラマンの写真だと思います。暗い空間なのに光がしっかり届いてる。とても貴重でいい写真だと思いました。
(関連記事)
『清風学園発祥の地に残る大阪電気学校舎』 2011.05.11
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コメント
びんみん | URL | j549y3BY
渋い機械ですね
すばらしいですね。
印刷機も活字も場所も、それを残されていることも。
記事にされたことも、か。
こういう黒光りする渋い機械に、差し込む光、大好きです。
( 2011年05月15日 11:48 [Edit] )
かつじ | URL | sSHoJftA
タイムスリップだ!
物を大切に扱う会社なんですね。
( 2011年05月15日 15:55 [Edit] )
POP | URL | nKBDKouo
面白かったです。NHKのドキュメンタリーを1本見たような気分。
( 2011年05月15日 22:30 [Edit] )
雲外蒼天 | URL | xXQZV7.U
素晴らしい!!
情報産業の文化の香りと気品が感じられます。活字には、いまどきのコールドタイプにはない温かさがありますね。いつまでも大切に保存して下さい。
活字を持っているお嬢さんの小指が立っているのもアクセントになってますよ。。
( 2011年05月16日 21:51 [Edit] )
lisapink | URL | -
朝日新聞のサイトを見ました
朝日新聞マイタウン大阪の記事を見ました!
いつも見ているこのブログが、あのような形で紹介されていてビックリです。
新之助さんのお顔も拝見できました。
これからも続けていって下さいね。
楽しみにしています。
( 2011年05月19日 13:13 )
TOSSY | URL | mXJ0wlpU
朝日
FC2のお知らせで貴ブログおよび新之介さんが朝日新聞に首魁されたということを知りました
早速ネットでですが拝見しました
このBLOG開設間もないころに遭遇してずっと拝見している私としてはとっても嬉しいです
新之介さんのイメージは想像とは少し違っていました
今回の活版印刷の活字 懐かしいです
中学生のころ朝日新聞社に見学に行って こういう活字を組んで新聞を作ると教えてもらったんだった
若き日の松本清朝さんも九州小倉で活字を拾っていたのですよね
これからもますますいい記事を発信してくださいね
( 2011年05月19日 19:46 [Edit] )
kotaro | URL | 8nGiSIKA
新聞社時代を思い出します
産経で、活版を廃止したのが昭和63年5月でした。
私は興太郎の3文字を最後にもらって帰りました。
まだ鉛時代の原稿や、ワッペンと言って、繰り返し使う
カット見出しの原板を少し保存しています。
大組とか文選工といった言葉が懐かしいですね。
今やそれ以降に入社した制作局員の方が圧倒的に多いでしょう。
( 2011年05月20日 05:43 [Edit] )
新之介 | URL | sDz630us
びんみんさん
びんみんさんの視点で、見て書いてもらいたい場所です。
一般公開されるといいですね。
かつじさん
まさにタイムスリップ。
建物自体がタイムマシンです ^ ^
POPさん
ありがとう!うれしいです♪
雲外蒼天さん
ありがとうございます!
小指がアクセントになっていたと
持ってくれていた方に言っておきます ^ ^
lisapinkさん
ううっ、うれしはずかしでございます。
ありがとうございます♪
TOSSYさん
TOSSYさんには最初のころからいろいろコメントをいただいたりして
ブログの面白さを教えていただきました。
いままで続いているのは最初の頃のTOSSYさんやその他の方々の応援があったからです。
はずかしいのであまり書きませんが、めっちゃ感謝しています。
今後もよろしくお願いします。
kotaroさん
文字をひらう作業場を見たとき、すごい!と思いました。
でも、まずイメージしたのは印刷会社ではなく新聞社。
新聞社ではこの作業を時間に追われてやっていたのか!
大きな事件があった時の現場は凄かったんだろうな。
と、まず思いました。
当時の現場の作業を見てみたい。
( 2011年05月22日 18:59 [Edit] )
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管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
( 2012年04月29日 13:57 )
p | URL | -
かっこいい
この機械は、一分間にどれぐらいんさつできるんですか?
( 2012年05月27日 21:14 )
新之介 | URL | sDz630us
pさん
何枚くらい刷れるのかわかりませんが、
当時としてはかなりのスピードだったのではないでしょうか。
かっこいいですよね。
( 2012年06月10日 00:57 [Edit] )
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