2011年04月11日 08:00
大日本帝国陸地測量部の
地図は面白すぎです。
私が旧街道を歩く時のルートは明治中頃に測量された地図を参考にしています。
明治時代なので自動車がほとんど走っていない時代、
なので地図に記されている道はどれもくねくねしている。
官営鉄道こそ走っていますが、地図に記されている町や村は
幕末の名残が残っていてかなり面白い。
私は大阪周辺の地図は所有しているのですが、
今回新たに京都までの地図を国土地理院で入手しました。

購入したのは伏見、淀、山崎村、枚方、星田村、茨木村、池田村。
すべて明治中期の2万分の1です。
これで大阪から京都までの西国街道と京街道が網羅されます。

発行は旧大日本帝国陸地測量部。

この地域は明治18~明治23年頃に測量されています。

原本はかなり古いので、地図をデジタル化して、
出力したものにハンコが押して配布しているようです。
ちなみに1枚500円です。
『旧版地図の謄本交付について』 国土交通省国土地理院
(旧版地図の閲覧は、関西では国土交通省国土地理院近畿地方測量部で見ることができます。ただし、交付はこの場でできませんのでご注意ください)

この地図は時代によって部署名がかなり変わっていますので
いろんな呼び方がされています。ちなみに地図記号の凡例には
参謀本部陸軍部測量局と記されていました。
今回入手した地図から気になった地域を
いくつか見ていきますね。

ここは枚方村。
京街道沿いに家々が連なっています。
宿場町って感じの町並みですね。水運の港だったこともよくわかる。

ここは茨木村。
高槻街道が村の真ん中を通っているのがわかる。

高槻村です。
高槻城の城下町だったことがよく分かります。
この時代、城内には建物らしきものは何も残っていないようですね。

富田村です。村としては結構大きかったことが分かります。

橋本と渡しと山崎停車場。
この辺りも歩くと面白そうですね。

淀城。まさに水辺に浮かぶお城ですね。

その東側には巨大な湖が。
巨椋池です。当時は巨椋湖と記されています。

西から西国街道が、南から京街道がぶつかる交差点。
そして、その横に東寺が。
西国街道と並行してその北側を湾曲に走るのは官営鉄道です。
どうでしょう。
なかなか面白そうな地図ですね。
今年はこれを元に、西国街道と京街道を歩いてみたいと思っています。
面白いものが発見できるといいな…
ポチッと、応援よろしく♪
地図は面白すぎです。
私が旧街道を歩く時のルートは明治中頃に測量された地図を参考にしています。
明治時代なので自動車がほとんど走っていない時代、
なので地図に記されている道はどれもくねくねしている。
官営鉄道こそ走っていますが、地図に記されている町や村は
幕末の名残が残っていてかなり面白い。
私は大阪周辺の地図は所有しているのですが、
今回新たに京都までの地図を国土地理院で入手しました。

購入したのは伏見、淀、山崎村、枚方、星田村、茨木村、池田村。
すべて明治中期の2万分の1です。
これで大阪から京都までの西国街道と京街道が網羅されます。

発行は旧大日本帝国陸地測量部。

この地域は明治18~明治23年頃に測量されています。

原本はかなり古いので、地図をデジタル化して、
出力したものにハンコが押して配布しているようです。
ちなみに1枚500円です。
『旧版地図の謄本交付について』 国土交通省国土地理院
(旧版地図の閲覧は、関西では国土交通省国土地理院近畿地方測量部で見ることができます。ただし、交付はこの場でできませんのでご注意ください)

この地図は時代によって部署名がかなり変わっていますので
いろんな呼び方がされています。ちなみに地図記号の凡例には
参謀本部陸軍部測量局と記されていました。
今回入手した地図から気になった地域を
いくつか見ていきますね。

ここは枚方村。
京街道沿いに家々が連なっています。
宿場町って感じの町並みですね。水運の港だったこともよくわかる。

ここは茨木村。
高槻街道が村の真ん中を通っているのがわかる。

高槻村です。
高槻城の城下町だったことがよく分かります。
この時代、城内には建物らしきものは何も残っていないようですね。

富田村です。村としては結構大きかったことが分かります。

橋本と渡しと山崎停車場。
この辺りも歩くと面白そうですね。

淀城。まさに水辺に浮かぶお城ですね。

その東側には巨大な湖が。
巨椋池です。当時は巨椋湖と記されています。

西から西国街道が、南から京街道がぶつかる交差点。
そして、その横に東寺が。
西国街道と並行してその北側を湾曲に走るのは官営鉄道です。
どうでしょう。
なかなか面白そうな地図ですね。
今年はこれを元に、西国街道と京街道を歩いてみたいと思っています。
面白いものが発見できるといいな…
ポチッと、応援よろしく♪

スポンサーサイト
コメント
びんみん | URL | j549y3BY
面白いですよね
こんにちは。
私も旧版地図は大好きで、何枚かは注文しましたが、図面を指定しにくいのがちょっと面倒で。休日も閲覧できると良いのですけどね。
探訪にも期待しています!
( 2011年04月11日 08:34 [Edit] )
かまやん | URL | -
これは面白い!大阪市域の外側の昔の測量図、めっちゃ新鮮です。こりゃ新之介さんの街道ぶらりが楽しみですな^^
( 2011年04月12日 10:59 )
ゼク | URL | q1cvaNjE
僕ももう2年位前に同じく国土地理院のHPから
購入しました。なかなかややこしいシステムでもうちょっと
簡単になればもっと欲しいんですけどね~~!
しかし、この時代に今の設備のまま行けたら最高だろうなぁ~~
( 2011年04月12日 11:24 [Edit] )
点と点 | URL | 1.bfey3U
次は北摂ですか!
ご無沙汰しています。点と点です。
西国街道&京街道はいいですね!
わたしも手に入れます。
十三にあるこの道標ご存知ですか! 公園の名前がわかるといいのですが。
http://celebjuso.exblog.jp/7011526/
それと、神津神社にある道標の説明版に 今の十三大橋の袂に道標があったとされていますが!ご存知でしたらお教え下さい。
( 2011年04月12日 22:48 [Edit] )
新之介 | URL | sDz630us
びんみんさん
確かにちょっと手続きがややこしい。
私は2回目だったのですが
やっと慣れてきました ^^
かまやんさん
すでに長岡京市から山崎まで歩いてきました。
ただ街道周辺をうろうろしすぎて前になかなか進めない。
茨木まで歩くにはあと2回は行かないと…
ゼクさん
確かにややこしいですね。
大阪で申請できるようになるだけでもかなり違うんだけど。
なんとかならないかな…
点と点さん
リンクの公園はこちらです。
http://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&q=%E6%96%B0%E9%AB%98&ie=UTF8&hq=&hnear=%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%BA%9C%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%B8%82%E6%B7%80%E5%B7%9D%E5%8C%BA%E6%96%B0%E9%AB%98&ll=34.733898,135.480236&spn=0.001259,0.002443&t=k&z=19&brcurrent=3,0x6000e5b04f4a9b89:0x7ccaa7af943931a7,0&layer=c&cbll=34.733851,135.479692&panoid=RMNHjyshlSCfLe9Mjfn4xg&cbp=12,31.64,,0,14.15
十三ではなく新高になります。
十三大橋の袂にあったとされる道標は
おそらく中国街道と山田街道が分岐する場所にあったのではないかと思いますが、
現在は阪急電車の敷地内になっている場所だと思います。
ここにあった道標は池田文庫内にあると聞いて行ったことがあるのですが
見つけられませんでした。どこにあるのか私も探しています。
( 2011年04月12日 23:58 [Edit] )
点と点 | URL | xfWPEvlw
ご報告
新之介さん 御礼が遅くなりました。 ご存知かもしれませんが
先般、吹田街道で「江坂西西道標」疑問に思われました。そのことが引き金となり、たずね歩き、報告書を「加賀真砂子郷土史コンクール」に投稿し、佳作をいただきました。ありがとうございました。
その後、加賀さんとも懇意になり、吹田にある浜屋敷「加賀真砂子文庫」で月2回お手伝いに行くことになりました。
第2.4の土曜日午後から開園です。
一度お出で下さい。4/23日はお休みです。
もう一つ 吹田の 重要文化財「旧西尾邸」一度ご見学下さい。
新之介さん絶対興味をもたれますよ!
( 2011年04月13日 00:08 [Edit] )
kotaro | URL | 8nGiSIKA
水運から陸運への時代
鉄道が明治20年代くらいまでに、敷設されたことで、船と歩きの旅からそろそろ拠点間移動の時代に変わって行く頃なのでしょう。
枚方は内陸都市の認識が強いのですが、当時は吹田と並び淀川の、強調すれば港町ですね。遺構を調べると面白いのですが、一目瞭然でした。
富田は忘れ里。この頃なら、いま富田市が成立していてもおかしくないくらいの、賑わい振りだったのが、茨木と高槻に挟まれて、鉄道の時代に通過点となり、阪急京都線(新京阪)開通の昭和初期には、独立都市の成立願望も出なかったのでしょうね。
造り酒屋とかあり、今でも街道情緒の残る町ですが、箕面の笹川みたいな、地元出身の親分が出なかったのでしょう。
巨椋池は、かつては蓮の花が咲く時期は、船で見物したり、物見の客も多い観光地だったようです。
観月橋の地名は残っていますが、全国区としてはマイナーですね。「風土」の和辻哲郎博士が戦前に文章を書いているけれど、「おぐらいけ」の歴史的存在を知っているのは、京都の一部の人だけでしょうか。
戦後、埋め立てられて伏見桃山団地や、宇治槙島団地などに転じたと言われています。
土地の記憶が薄かったり、歴史的経緯で大切にされなかった所は、21世紀にもなると、痕跡すらない場所も多いでしょう。
新之介さんの「歩く」学問は本来「地政学」といい、諸外国では立派な学問大系のひとつですが、日本は戦争に負けてからグラウンドデザインの学問は、建築学の人が担うようになりました。
この学問、地図の発行元をみたらわかるのですが、どうしても戦争のことを念頭において考えるので、戦後全くタブーになったのは、ご想像の通りです。
今回の地震のように、歴史的記録を塗り替えるような津波や、原発が暴走し、周辺事情が全く変わってしまうような事態が起きたとき、地政学的な発想を持つ人が、殆ど出てこないのは不幸と思うのですが、無い学問は視点を持ってくることすらできません。
鉄道と歴史研究家の原武史教授が、週刊誌の対談で佐野眞一氏と対談していたのが、唯一の例でしょう。天皇研究家でもあるので、ちょっとアナクロな分析とは思いましたが。
いずれにしても有事という言葉には、僕も長年抵抗がありましたが、今はまぎれも無い有事のようです。
( 2011年04月13日 04:42 [Edit] )
新之介 | URL | sDz630us
点と点さん
「加賀真砂子郷土史コンクール」での佳作おめでとうございます。
浜屋敷も機会があれば見てみたいと思っていました。
西尾邸は以前、偶然に訪れたことがありました。
すばらしい建物ですね。とても印象に残っています。
http://atamatote.blog119.fc2.com/blog-entry-361.html
kotaroさん
いつもkotaroさんのコメントからいろんな事を学びます。
「地政学」というのも初めて知りました。
そう言われれば、最近この言葉を目にします。
私は現代人から忘れ去られようとするものを発見し、
ふたたび引っ張り出す事にどうも関心があるようです。
考古学に近いのかな?穴を掘らない近代考古学。
そんなのが好きなのかも ^^
( 2011年04月17日 22:03 [Edit] )
Empizzo | URL | X/aoCwEI
想起
陸地測量部といえば新田次郎氏の『孤高の人』の、
加藤文太郎氏を想起します。
彼は陸地測量部の人ではないですが、
なぜか剣岳を思い起こし、彼を思い起こします。
日本の地図の歴史の中で重要な存在だと思います。
( 2011年04月19日 22:34 [Edit] )
新之介 | URL | sDz630us
Empizzoさん
なるほど。
たしかに良く考えてみると明治初期の日本全国の測量は
想像を絶する作業だったのかもしれませんね。
それを考えるとますますこの当時の地図に愛着が湧いてきます。
( 2011年04月26日 23:29 [Edit] )
蓮 | URL | bxvF113M
面白すぎです!
おはようございます。いつも興味深くブログを拝見させて頂いています。
私は、時系列地形図閲覧ソフト「今昔マップ2」(大正11年~現在)というのを使っているのですが、明治時代の地図も見たくなり、昨日、近畿地方測量部へ行ってきました。面白くて、ずいぶん長くパソコンにしがみついて見ていました。ほんと面白すぎです♪いい情報を教えて頂き、ありがとうございました。
( 2011年06月08日 07:56 [Edit] )
蓮 | URL | bxvF113M
こちらの記事へのリンクについて
こんにちは。
「今昔マップ2」の紹介記事を書いたのですが、
http://yurari-yurayura.blogspot.com/2011/06/blog-post_09.html
明治の地図の閲覧の説明で、こちらにリンクさせて頂きました。
事後承諾で申し訳ないのですが、お許しいただけないでしょうか。
よろしくお願いいたします。
( 2011年06月09日 13:53 [Edit] )
新之介 | URL | sDz630us
蓮さん
地図が読める女性ってカッコいいですね ^^
旧地図は見ても楽しいし、今の地図と重ねても新たな発見があって楽しい。
さらにその場所を歩くともっと楽しいです。
僕は歴史好きではなかったのですが、
地図からその地域に興味を持ち、その地域の歴史に興味を持ちました。
地図が歴史好きの入口なのです。
少しづつ点と点が繋がっている今日この頃です…
( 2011年06月12日 18:21 [Edit] )
コメントの投稿