さよなら宇治電ビル

さよなら宇治電ビルディング

昭和初期の近代建築として有名な
宇治電ビルがもうすぐ解体されるようです。
（※ web調べ、正式発表は未確認）
（2012年4月解体予定）


正面入口にあるこの文字、いいですよね。特に「治」と「ン」がいい。


宇治電ビルの竣工は昭和１２年。
関西電力の前身会社のひとつである宇治川電気が建てたビルです。


ビルの両サイドにレリーフがあるのですが、


雲と雷と水と


そして、電球を持った女神。電力会社のビルって感じがします。
（最初は男性だと思ったんだけど、髪の毛が長いので女性ですね）

宇治川電気はダイビルの建設にも関わっているので、
このレリーフもその影響を受けているのでしょうか。


このビルは当初から宇治川電気とは分離され、株式会社宇治電ビルディングとして、
宇治川電気が借り入れる形をとっていました。


昭和１７年、国家総動員法により宇治川電気は解散し、
民有国営の関西配電株式会社となります。
戦後、ポツダム政令にもとづいて日本発送電と再編成され、
関西電力が設立されることになりますが、
その関西電力の本社が昭和３５年頃までこのビルに入っていました。


これは明り取りかな。ガラスが埋め込まれてる。


裏のほうに回ってみましたが、すべてシャッターが下りていました。


お隣のガレージも解体されるのかな。


ガレージはまだ部分的に使用されているようでした。


裏から見てもあまり古さを感じないな。
ある意味、すごく洗練された設計なのかもしれませんね。


地下に「一力」というお店が入っているのですが、ここはまだ営業してました。


ところで、みなさんは宇治電ビルの解体をご存知でした？
実は私が知ったのは昨日でした。（柏里の子さん、情報ありがとう）

ダイビルと宇治電ビルの解体時期が
重なるのは運命を感じるなぁ。



（おまけ）

手元にこのレリーフの資料がなくて、昨日からずっと考えているのですが、
向って右のものは何なんでしょう？

もしかして発電機？
たぶん変圧器ですね。



（追記）
2012年1月26日（木）の朝日新聞の夕刊に
４月に解体されるという記事が出ました。
それによるとビル解体時にレリーフ部分は取り外して保管するそうです。
跡地には13階建てのビルが建設され、2014年に完成予定だとか。


（関連記事）
「さよなら宇治電ビル」 2009.09.17
「さよなら宇治電ビルディング」 2012.05.12
「宇治電ビルの女神像」 2012.05.15


ポチッと、応援よろしく♪