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四天王寺の日想観

2016年03月27日 00:53

海に沈む夕日に極楽浄土を想う

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四天王寺では年に2回、春分の日と秋分の日に日想観(じっそうかん)の法要が行われる。この日は、西門(極楽門)から見てその先にある石鳥居の向こうに夕日が沈むのである。

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四天王寺がこの地に建立されたころは、上町台地の丘の上から海がよく見えていた。その海に沈む夕日の向こうには極楽浄土があり、夕日に浄土の想いをはせる法要が古来より行われてきたのである。

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この辺りは夕日がきれいに見える事から、夕陽丘町という地名も残っている。すぐ近くにある一心寺も、夕日がよく見える丘の上に位置しているが、法然上人が日想観を行うのに最適な地をもとめ、いまの場所にあるのだ。

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2016年3月21日は快晴で最高の夕日を拝むことができ、すこしだけ極楽浄土が見えたような気がした。


光明遍照 十方世界 念仏衆生 摂取不捨
(こうみょうへんじょう じっぽうせかい ねんぶつしゅじょう せっしゅふしゃ)

南無阿弥陀仏



※「日想観」の読みは「にっそうかん」ともいうが、
四天王寺では「じっそうかん」という。
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