2011年01月30日 09:00
大阪の宝・精華小学校売却へ
保存より売却して大阪市の財源へ
2007年6月26日、大阪市は所有する土地の未利用地の活用方針一覧を発表しましたが、そのリストの中に廃校となっている元精華小学校が入っていました。

大阪市は元精華小学校の跡地は、事業の見通しが立たないということで、
2016年度(平成28年度)までに売却する方針です。
「精華小学校創立百周年記念誌」より

この精華小学校、実は大変貴重な建物です。
竣工は昭和4年(1929)、
戦前の鉄筋コンクリート造の小学校としては
大阪市内に唯一残された建物です。
「精華小学校創立百周年記念誌」より

場所は難波のど真ん中、高島屋の北側です。
設計は増田清、国登録文化財・三木楽器本店なども設計した建築家です。
鉄筋コンクリート耐震耐火構造、地上4階、地下1階
当時は20人乗りエレベータが2基もあって、
全館スチーム暖房完備だったそうです。
「精華小学校創立百周年記念誌」より

未来の日本を背負う子供たちのために
当時考えられる最高の教育環境を実現していました。

それも建設費は地域の寄付金で建設されています。

建設費は当時の額で約60万円、ちょうど大阪城の天守閣が同時代に
建てられていますが、その建設費は約47万円です。
いかにこの精華小学校が立派な建物だったかがわかります。

大阪城の天守閣より建築費をかけて
建てられた小学校ってすごいですよね。
まさに難波(なんば)地域の心意気、
大阪市民の宝です。
この建物は一級の観光資源になります。
校内を整備し開放すれば世界から
人を集められるポテンシャルを持っている。

精華小学校は生徒の減少のため、平成7年(1995)に廃校となりました。

その後、体育館は「精華小劇場」、校舎は「生涯学習ルーム」として
活用されていましたが、2011年3月31日で閉館することが決まりました。

いまの大阪市の財政難を考えると、
将来重要文化財になる可能性がある建物であっても
売却した方が有益であると判断すれば売却するでしょう。
なんせ5兆円以上も借金があるのですから。
そもそも、大阪市議会の議員さん達は
この建物の価値がわかっていたのだろうか?
自分の選挙区と関係のない建物にはあまり関心がないかもしれないし、
ほとんど議論していないかもしれない。
このままでは大阪市内に残る文化財予備群は
すべて無くなってしまいます。
大阪市には近代大阪の文化に目を向ける
余裕は残っていないのかもしれない。
大阪市立近代美術館には今後膨大なお金が流れるのに…
平松市長は毎日新聞の取材でこのように答えてる。
「地域活性化と市の財政を考えると
売却せざるをえない」(平松市長・毎日新聞より)
僕は平松市長ひとりを責めるつもりは無いです。
もっと根本的なところに問題が潜んでいると思う。
建物の価値がちゃんと評価されることなく
人知れず売却されることに憤りを感じます。
(関連記事)
『大阪の誇り・旧精華小学校』日常旅行日記
↑↑↑↑↑びんみんさんの記事は校舎内の写真がいっぱい♪
『精華小学校・第1回建築勉強会の記録』精華小校舎愛好会
『昭和モダン・大阪の旧精華小の売却計画』(cache) 毎日新聞
『未利用地の進捗状況について』大阪市
(参考記事)
『大阪城の歴史』2009.04.02
ポチッと、応援よろしく♪
保存より売却して大阪市の財源へ
2007年6月26日、大阪市は所有する土地の未利用地の活用方針一覧を発表しましたが、そのリストの中に廃校となっている元精華小学校が入っていました。

大阪市は元精華小学校の跡地は、事業の見通しが立たないということで、
2016年度(平成28年度)までに売却する方針です。
「精華小学校創立百周年記念誌」より

この精華小学校、実は大変貴重な建物です。
竣工は昭和4年(1929)、
戦前の鉄筋コンクリート造の小学校としては
大阪市内に唯一残された建物です。
「精華小学校創立百周年記念誌」より

場所は難波のど真ん中、高島屋の北側です。
設計は増田清、国登録文化財・三木楽器本店なども設計した建築家です。
鉄筋コンクリート耐震耐火構造、地上4階、地下1階
当時は20人乗りエレベータが2基もあって、
全館スチーム暖房完備だったそうです。
「精華小学校創立百周年記念誌」より

未来の日本を背負う子供たちのために
当時考えられる最高の教育環境を実現していました。

それも建設費は地域の寄付金で建設されています。

建設費は当時の額で約60万円、ちょうど大阪城の天守閣が同時代に
建てられていますが、その建設費は約47万円です。
いかにこの精華小学校が立派な建物だったかがわかります。

大阪城の天守閣より建築費をかけて
建てられた小学校ってすごいですよね。
まさに難波(なんば)地域の心意気、
大阪市民の宝です。
この建物は一級の観光資源になります。
校内を整備し開放すれば世界から
人を集められるポテンシャルを持っている。

精華小学校は生徒の減少のため、平成7年(1995)に廃校となりました。

その後、体育館は「精華小劇場」、校舎は「生涯学習ルーム」として
活用されていましたが、2011年3月31日で閉館することが決まりました。

いまの大阪市の財政難を考えると、
将来重要文化財になる可能性がある建物であっても
売却した方が有益であると判断すれば売却するでしょう。
なんせ5兆円以上も借金があるのですから。
そもそも、大阪市議会の議員さん達は
この建物の価値がわかっていたのだろうか?
自分の選挙区と関係のない建物にはあまり関心がないかもしれないし、
ほとんど議論していないかもしれない。
このままでは大阪市内に残る文化財予備群は
すべて無くなってしまいます。
大阪市には近代大阪の文化に目を向ける
余裕は残っていないのかもしれない。
大阪市立近代美術館には今後膨大なお金が流れるのに…
平松市長は毎日新聞の取材でこのように答えてる。
「地域活性化と市の財政を考えると
売却せざるをえない」(平松市長・毎日新聞より)
僕は平松市長ひとりを責めるつもりは無いです。
もっと根本的なところに問題が潜んでいると思う。
建物の価値がちゃんと評価されることなく
人知れず売却されることに憤りを感じます。
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『精華小学校・第1回建築勉強会の記録』精華小校舎愛好会
『昭和モダン・大阪の旧精華小の売却計画』(cache) 毎日新聞
『未利用地の進捗状況について』大阪市
(参考記事)
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